某大学女子学生減点問題

 

東京医大の件、公正性・透明性の点でまずすぎるのは当然として、それとは独立に、これを機にその背景にある問題を社会として解決するための議論をぜひ。それは日本には極端な継続的長時間労働が事実上必須とされる職種が存在すること。これを解決しない限りその業種では(健全な)女性進出は困難かと。

 

医師一人当たりの年間外来患者診察数はOECD平均2400人,北欧諸国のスウェーデンは903人であるのに対し,日本は8421人と突出しています.逆に言えば,それだけ国民は身近に医療を利用でき,かつ医師の総数が足りていないということではないでしょうか.

 

フリーアクセスの恩恵をめちゃくちゃ享受してますよね日本人は

 

すぐこういうの例にして色々言うけど、この国は消費税25%、風邪を引いても診察まで3日待ちが現状ですよ。日本は時間外でも診てくれるのが当たり前、待たせて患者さんに怒られる嫌な顔される。それでも医師達は耐えてますけどね

 

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東医のニュースをみて。 スウェーデンは医療系は女子が多く、特に歯学部は女子が8:2くらいで多い。子育てしやすいといわれてるスウェーデン。問題なく出産2,3回できるけど、長期間職場からいなくなるし戻ってきても70%とかで働くから本当に慢性的に人手不足…

 

一回受診当たりの総医療費が日本では7000円ですが,アメリカでは6万2000円,スウェーデンでは8万9000円と高いので,病院を受診する患者が少ないのです日本の患者さんは世界一安い医療を平等に受けています.しかし医師や看護師などの医療従事者は薄利多売方式の医療に疲れ切っています

 

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東京医科大学女性差別問題、学生や女医の権利のために意見を言っていていいなと思うと「夜勤」って書いてある。そこ、違うんだ。過去に医療部の新聞記者さんでも、夜勤と当直の違いをわかってなかった。医師の過重労働と労働環境が劣悪なことが問題なのでぜひ知ってほしい。

 

酷いと思うでしょ。医師の当直には労働基準法は適応されないし、働き方改革も患者さんのためになじまないんですって。超過勤務の上限を設けないって、日本医師会が言ったので医者クラスタが沸いたのはついこないだ。

 

過労死ラインを超えて働かせる医療現場の現状維持のために、それに耐えうる人材、つまり男の医者しか取りませんという状態。女性医師、男性医師にとって良くないし、さらに患者さんのためにも良くない。

 

絶対叩かれるけど、私は男性優遇は仕方ないと思う…。 今の働き方で女性が過半数になれば医療は崩壊する。 ママDrは17時帰り、男性医師がその分働いて埋めていて、それが当然の雰囲気になってしまっている。 結婚出産しても男性医師と同じ量働くという女医の決意が育たなければ…無理もないかなと…。

 

様々な意見いただいて勉強になります。 医師増員は非常に同意ですが、医者1人作るのってお金がかかります。 私立の授業料で想像できると思いますが、それを国立だと国も負担してくれているわけです。 それは税金ですよね? 了承の上で改革のために増員考えてくださっているなら願っても無いです。

 

現在UKの医師は半分以上が女性。ブレア時代に医学部の定員を増やしたら女子学生が急増し医学生の6割弱が女子である状態が続いている。同国史上初の女性医師は軍医として56年間男性のふりをしていた。ミランダ・バリー、1765年生まれ、エディンバラの医学部出身、身長150cm程 

 

これ、逆に言えばイギリスでは女医さんが結婚や出産しても仕事が続けられる程度の勤務形態ということですよね。東医の問題、根本的には、男性医師が家庭を顧みず残業しないと回らない、ということ自体を改善しないといけないんでしょうね、本当は。

 

東京医大女性差別で思い出したけど、日本の労働環境は何だかんだ言って女性に優しいんだよ。アメリカだと育児休暇なんてなくて無給で6週間から3ヶ月程度休むだけで、その後は男と同じレベルで働く。キャリアトラックの途中でパートタイムでしか働けないなら容赦なく他の人に取って代わられる。

 

なぜ女性が多いか背景を説明しないとミスリーディング。社会主義の遺物NHSのせいでしょ。優秀な医者はプライベートに流れる。カネをもってる人間だけがプライベートで早くに見てもらえる。庶民は「女性に優しい医療現場」で癌でも手術が何ヶ月待ちで待ってる間に死んじゃう。

 

この入試の問題はそのうちスーッと議論がおさまるよ。今は入試のあり方が焦点だけど、そのうち医師の労働環境の問題なんだって気付いて、「あ、これは触ってはいけない。自分や家族の命に関わる」って気付いた人から退場。東京医大だけ燃えておしまい。

 

医療現場で男手が求められる問題、女性差別問題だと理解されてる方が多いようだけど、調べれば調べるほど「安月給の超絶激務でも男なら逃げ出さない」という男性差別問題にしか思えなくなってきた……。

 

女性医師が多いことはすばらしいと思いますが、医療制度全般を俯瞰しなくてはいけないと思います。例えばフィンランドの公立病院において、最速で予約は平均数カ月先という、医療へのアクセスの悪さが指摘されている()医師が患者より優先なのかも。

 

フィンランドの女性医師の割合は57%とOECDの調査で世界で3番目に高いんだ。この前日本の内閣府がコラムでフィンランドの医療制度と働き方を書いたよ 他にも柔軟な働き方が認められたり、医師以外でもできることは他に任せるなど工夫してワークライフバランスを大切にしてる

 

東京医大は卒業者が多く附属病院に就職するからそちらの「意向」を入れて女性を絞ったらしいけど、それって要するに「産業界のニーズに合わせろ」をそのまま大学に要求するとどうなるかの1つの帰結だよね。大学への批判は当然だが就職先の側の問題を放置して大学「だけ」批判しても問題は解決しない。

 

女性医師が多いことはすばらしいと思いますが、医療制度全般を俯瞰しなくてはいけないと思います。例えばフィンランドの公立病院において、最速で予約は平均数カ月先という、医療へのアクセスの悪さが指摘されている()医師が患者より優先なのかも。

 

スウェーデンの医療?インフルエンザごときでは診てもらえないし、骨折も何もしてくれない(子供の場合と複雑骨折なら違うかも)。娘の小児科予約は緊急性を伴わないという判断なのか1ヶ月以上待った。うちの場合、平日10~11時にドロップインの時間があって、約1時間待てば、総合診療医には診てもらえる

 

で、その代わりか、市販薬は割と安価。あと具合悪かったらすぐ仕事を休める。フリーランスでも申請すれば病気の間は国から賃金の8割が支給。私は7日以上病気で医者の診察受けた場合。条件は各自で設定出来るので人によって違うはず。

 

この話に関しては「男女学生のどっちが出来がいいか」とかピンボケした話で盛り上がってた印象だけど、要するに「自分の家庭や健康を犠牲にして馬車馬のように働く、通称『ソルジャー』になるのは圧倒的に男性が多い」って話だと思うのですよね。そういう医師の自己犠牲で成り立ってる現場が多いのです

 

そして女性医師が働きやすい職場をと、女性医師はいつ抜けても良い、当直もそんなにいれない。となると当然男性医師に皺寄せが。それじゃ医師を増やせばってのもそうすると経営が・・・せちがらい

 

https://note.mu/terrakei07/n/nd15913f7a556

「ラスボス」のいない世界――男性医師優遇問題を考える

 

 


均衡を破る覚悟はあるのか?

 たしかにこれはまぎれもなく「男女差別」であり、本来的には公正であるべき入学試験を歪めた不公正な手続きであることは論をまたないだろう。

 しかしなぜこのような不公正が(今回だけでなく過去も、そしておそらくほかの医学部でも少なからずそうだろうが)行われてきたのだろうか。たんに「男性(医師)が、特権的な立場である『医師』という立場を女性に明け渡したくなかったから」としてしまえる話なのだろうか。そのことをよく考える必要がある。

 いまの安価で高品質な医療は、医師をはじめとする医療従事者のブラック労働をいとわない献身によって支えられている部分が大いに存在する。「女性が働きやすい環境にするべき」という理屈はもっともだし、「女性医師を公正にもっと増やすべき」という見方もわかるが、そうしたときに恐らくいまのような水準の医療は受けられなくなることは覚悟しなければならない。

 「ママドクターが9~17時で帰り、その分を男性医師(とその妻)が支え、救急外来や各種外科といった不規則かつ高負荷な科はもっぱら男性医師が担当する。そのため男性医師の力が病院には不可欠になり、男性医師の受容が高まるがゆえに男性優遇が発生する」という均衡が生じてしまっている。この均衡を破るということは、この均衡があるからこそ生じていたベネフィットをも一部「あきらめる」ということが必要になる。

 医師不足を解消してこの問題を補うというのであれば、税金や医療費負担の増加はまぬかれ得ないし、一方で医療のレベルは下がるだろう。男性医師も女性医師のように9~17時で帰ってもよいとするのであれば、患者がいまよりずっと助からなくなることにも同意しなければならない。

 医療費の高騰のかわりに、医師の待遇(ひいては診療報酬そのもの)を引きさげるという方法もありえるだろう。だが、いま医師がこんなめちゃくちゃな労働環境に耐えているのは「高い賃金と社会的に尊敬される地位が約束されているから」という側面が(すべてではないにしても)あることを過小評価しているだろう。報酬も名誉もなければ、いまほど優秀な人材が集まることもなくなるのは想像に難くない。

 すでに「割に合わないスレスレのライン」で十分にブラックな環境で仕事をして、ようやくいまの品質を保てているのだ。男性医師を不当に供給してまで保とうとしたクオリティをは、いまの均衡を破ることでかならず変化する。そのときよもや「医療崩壊だ」「やぶ医者が増えた」などとバッシングすることは絶対にしないと願いたいところだが。

 なにも「男性優遇を維持すべき」といっているわけではない。必要に迫られたからといって公正さを失うことは許されないとするのであれば(その主張自体はもっともではある)、必然的にこれまでのバランスを再構築することが不可欠であるという話だ。たとえ再構築されたものが、かつてよりも質の面で劣っていたとしても「より公正であること」を優先するのであれば、われわれはそれらを甘んじて受けいれなければならない。
 

わかりやすいラスボスなんていない

 われわれの社会は複雑系である。一見すると一方が他方を搾取しているような「善悪二元論」的な構造に見えるかもしれない。今回の件でいえば、「女性を不当に搾取する男性優位社会」のような見解がそれにあたる。しかし、世界のほとんどはそのような単純な関係をなしているわけではない。

 多くのものごとは受益者と負担者が混在した状態を形成して、それらが均衡する形でシステムはできあがっている。報道で明るみになったように、東京医科大学が不当な点数操作に手を染めたのは、系列病院で慢性的だった女性医師の離職率の高さ(とそれを背景にした現場の疲弊・ブラック化)に対応するためだったという側面がないわけではない。それは東京医科大学だけでなく、医師という職業全体にあてはまる傾向であることも見えてくる。

 認めなければならない――この社会にはわかりやすいラスボスなどいないのだということを。それを打倒すれば世界がより良く平和になるようなものはまず存在しないのだ。世界は水戸黄門のようにはいかない。まったくの勧善懲悪が実現できるのはフィクションのなかでしかない。

 ツイッターで憤る人びとの目には「男性優位社会」のように見えているラスボスをかりに打倒したとしたら、おそらくラスボス亡きあとの世界は、ラスボスが君臨していた世界よりもコストが高くなりサービスは劣化し、結果的に国民の命がトレードオフとなって得られた平和ということになるだろう。

 ラスボスが斃(たお)れたエンディング後の世界で、まっさきに犠牲となるのは、健康でない人、体の弱い子どもや高齢者といった「立場の弱い人びと」であることだろう。

婦人科女医の独り言
スウェーデンにはなぜ「寝たきり老人」がいないのか

便と不便

 

 

医師の多くは残業代がつかないシステムで働いてるので、定時上がり8時間労働のところを16時間働いたとして、別に給料が増えるわけではないんですよね。逆に言うと、定時上がり8時間で働く医師なら給料も安く済む、なんてことはないわけでして。

 

アメリカ→女医の産休はないし医学部入試は不平等、税金は安いが国民健康保険はなく保険料・医療費はクソ高い、金さえ出せば病院の待ち時間は短い 北欧→女医でも産休があり医学部入試は平等、医療費は無料だが税金がクソ高く病院の待ち時間は異様に長い

 

日本→国民健康保険が完備され大多数の人が低価格で治療を受けられる、病院の待ち時間は短く何時でも緊急病棟に入ることが出来る。ただしこの環境は不平等な医学部入試と医師の奴隷労働に支えられている

日本の廉価で高品質な医療は、特に勤務医の過重労働に支えられており、その働きにくい労働環境が男子選好の遠因になってると思う。医師の労働環境を改善する為に、税率と社保負担を上げて医師を増やし、病院も事前予約制に移行しよう!

 

調べたところ、看護師は16時間で、帰宅後の呼び出しは医師のような形ではなく、先のRTのような36時間稼働した後帰ったらすぐ急変して呼び出しみたいなのには付き合わないから、看護婦と医師ではハードさが違うのだな。その代わり看護師のほうが歩き回りっぱなしで短距離走長距離走のよう。

まあ、ええわ。どうせ一回崩壊したらいいわ。過重労働も医師偏在も極限までいって一度崩壊したらいい。普通に医療を安い値段でコンビニのように、サービス業かのように享受できる幸せは、一瞬でなくなるだろうけど。しゃーないな。先人が改革を怠って「やる気搾取」で現場に負担を押しつけてきたツケ。

 

増員すると医療費負担は上がりサービスの質も今よりは落ちるでしょうけど(そもそも医師会が反対しているので無理に近い)、世間的にその覚悟はできているのだろうか。今の医療システムに対して「感謝したら負け」みたいなことをほざいているような人間を見かけたのだけど。

 

 

 

 

 

 

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